まず、おすすめです。(直球)
「大団円はいらん!もうなんでもいいからとりあえず救いがない話くれ」
ってあなたには、買いです。買いですよ。買ってください。
「グリモア」って何?ゲーム?
グリモアは、ゲームアプリです。
ゲームが元ネタになっています。
グリモア、たまに広告とかでも見かけることがあるんじゃないでしょうか。
「朝は…昼は…夜は…」とか、「好きなキャラと通話ができる!」とかの。
どんなゲームかというと、ギャルゲー的要素もありありの、「女の子たちとハーレム学園生活を送るんだぜ的なマイルドギャルゲー」です。
美少女しかいない学校に入学して魔法を学ぶ男子があなた(プレイヤー)です。
なんですが、真面目に言うと、カード育成ゲームです。
カードが増えれば増えるほど、カードごとに開放される推しキャラのストーリーを楽しめたりします。
個人的には、キャラもそうだけど、特にストーリーの展開が大変力入ってるのでそこんじょそこらの量産型カード育成ゲーと一緒にされると悲しいから、一応書いておく。
ゲーム未プレイの人でも楽しめる内容ですが、ゲームやってるとああ~推しが~ってなるのでウン倍楽しめますぞ。
こんな世界観
この本の内容としては、そんなハーレム☆キャッキャウフフ平和ボケ〜な世界観から一変、"人類が敗北したもうひとつの世界「裏世界」の物語"です。
一つ前に紹介した、グリモアをふつうにノベライズしたよの本では、ふつうに主人公♂くんがグリモア女子いつメンたちとハーレムしてます。
ではこちら、リバースレコードではどうなのかというと、まず主人公♂は出てきません。ゲームやってる方はご存知かと思いますが、そもそも裏世界に主人公♂は存在していません。
代わりに、というと大変な語弊がありますが、主人公♂はいませんが、いわゆるヒロインたそな立ち位置である南智花って子の親友ちゃんがこちらでは登場します。ネタバレすると、その親友ちゃんがもりもりストーリーに絡んできてます。いずれゲームの方でもカード出るかな??いつか智花のカードで一緒に描かれるのが出そうな予感。
ゲームの方の裏世界では、魔力無限供給タンクである主人公♂の存在がないためここまで絶望的な状況になってしまっている、という話です。つまり、表側、つまりこっち側のグリモアの世界は主人公♂が存在しているため、キャッキャウフフハーレムエンジョイの片手間に(語弊)魔物倒すぜ!してられるわけです。
あらすじ
して、肝心のストーリーなのですが、鬱とか暗い話とか救いがない話が大の大好きな自分からすればぜひお手を取って読んで頂きたいのが本音なのですごく簡単にまとめておくと、
第七次侵攻!仲間がしんで心バッキバキになるヒロイン南智花だが、1年後立ち直る。(例の親友のおかげ)
立ち直ったように見えたが、実は完全に復活していたわけでもない精神状態であった。
それが、ある日学園内に出現した超強大魔物により暴走。魔法学園という居場所をぶち壊されたなどのせいである。
その暴走により、自分はとてつもない魔法を使えると知り大歓喜。「みんな死んでいった第七次侵攻で私が生き残った理由はこれだ。これでみんなを守れる。私の戦う理由を示せる!」と希望を見出す。
しかし、この本のコンセプト、というかあらすじは"人類が敗北したもうひとつの世界「裏世界」の物語"であった。
といった感じです。
自分はこれ以上なにも言わないので、どうか気になった方はぜひ読んでみてください…。読書家でもない自分ですが、数時間で読み終えることのできた程度のページ数なので…。
読んだ後
"人類が敗北した"ってもうあらすじの時点で言ってますしグリモアのリバースレコードっていわゆるそういう世界軸のお話のことなので、そういう話が好きな方には買いです。が、グリモア知らない方でも楽しめるのかと聞かれれば、もう自分はグリモアずっとプレイしてる勢なので補正かかりすぎてなんとも言い難いですけど、鬱な話には変わりないので多分楽しめると思います。
ハッピーエンドしか許さない方はこの本には寄り付かない方がいいです。笑
ちなみに、この南智花ちゃんのかわいかわいそうなキャラソンもあります。よかったらぜひこの本と合わせて、どうぞ。
ゲームやってなくても、このキャラソン見れば大体そんな感じってわかるかと思います。
ふつうの、いわゆる現代軸の方のグリモアノベライズの方は少し文体が読みづらいというか感情移入しづらいと個人的に思ったのですが、こちらは地の文も程よく、というかしっかり書かれていて大変読みやすい読みにくいではなくて、思わず読みながら顔しかめてしまったりするくらいの没頭ぶりで読み終えました。読んでて楽しかったです。
あと、現在軸の方のノベライズよりもリバレコの方がキャラクターの名前が明らかにたくさん登場してくれてました。本人は登場しないにしても、○○は今こういう状態にある、みたいな文はたくさんあったので、推しキャラの名前をどこかで見かけるやもしれないの心境で読むのもいいと思います。自分はそうでした。
リバースレコードだし、話もさっきから引用してる通り"人類が敗北したもうひとつの世界「裏世界」の物語"ですけど、挿絵はショッキングなものないのでそういうの苦手な方は安心して読むといいです。
ゲームの話ですけど、とあるカード絵の裏世界遊佐鳴子みたいな挿絵はない。あっても地べたに伏せて泣きながら口から血を細い線でもって垂れてる程度です。
ただし、文章の描写面では、結構酷な描写もあったので、苦手な方は注意。そういうのウェルカムむしろくれって方には、おめでとうございます。在庫あればアマゾンで明後日には届くと思いますよ。
完全にどうでもいい話だし、これはネタバレですが、グリモア始めて以来の自分の推しキャラの死に際がこう文章でじっくり読める向き合えるのは大変すばらしいよね…。致命傷負ったところから、息を引き取る瞬間まで。さすが、リバースレコード。期待を裏切らない。
グリモアの魅力ってリバレコに大部分が詰まりすぎてしまってると自分はいつも言っているんですよ……。
ほんと、何度も、それこそくどいほど言いますけど、ゲームプレイしててリバレコ系のイベント来た時大喜びしてるあなたはこの本は確実に買いだと思うんですよ。
いつメンキャラの他にも、誰がどういった状態になってしまっているのか、生きてるのか死んでるのか、卒業してるのか学園にいるのか、ちらほらと記述のあるキャラもいましたよ。全員じゃないけど。レナとかつかさとかイヴとか名前すら出てこない子ももちろんいるよ。ありすとか萌木ちゃんは名前出てたかな。